今何してる?

たらこ三姉妹の交換日記です。

『82年生まれ、キムジヨン』から私たちは何を学ぶ?

長いことお待たせしました。たら子です。急に言葉が出なくなってしまって。スランプですね。

最近課題で自分の好きな題材でレポートを書こう!と言うものがありました。私はあまり考えずにこれにしよう!!と。

 

 

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

 

 

そう。『82年生まれ、キム・ジヨン』という本について。です。

まず、82年生まれ?キムジヨン?と言う方もいると思うので簡単に説明を。「82年生まれ、キムジヨン」は韓国の作家、チョナムジュ氏が書いた小説です。韓国で100万部を超える大ヒット。日本でも無名作家としては異例の13万部(2019年4月時点)を記録。これは私の体感ですが、本屋さんの店頭にある今売れている本ランキングや、オススメ本の棚でよく見る気がします。女性誌の『今月の本』みたいな特集でも取り上げられているのをちょいちょい見るし。日本でもある’動き’になっているのは確か。

 そして気になるのはあらすじですよね?

ある日突然、自分の母親や友人の人格が憑依したかのようなキム・ジヨン。誕生から学生時代、受験、就職、結婚、育児…彼女の人生を克明に振り返る中で、女性の人生に立ちはだかるものが浮かびあがる。女性が人生で出会う困難、差別を描き、絶大な共感から社会現象を巻き起こした話題作!韓国で100万部突破!異例の大ベストセラー小説、ついに邦訳刊行。

この本は主人公のキムジヨンが通う精神科のカルテ。と言う形である意味淡々と進んでいきます。ジヨンやジヨンの母、姉も含め何が彼女を精神科に通わなくてはならない状況にしたのか。そしてこの本は最後の解説まで読んで欲しい本です。私は解説を読んで呆然としてしまいました。そこまでこだわって作られた本だったのか。と。(気になるでしょう!この書き方。わざとだよ!!)

この本を初めて知ったのは私の愛する韓国のアイドル、Red Velvetのアイリンが炎上したからでした。

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こちらがアイリン。いつも私服が好きです。

炎上の理由はあるイベントでファンから「最近読んだ本は?」と質問されたアイリンが『82年生まれ、キムジヨン」を読んだ。と発言したから。ネットには彼女に「フェミニストだったのか」と男性から批判が殺到し、ペンカフェ(ファンのコミュニティサイトのようなもの、韓国文化面白い)が軒並み閉鎖。ファンを辞める男性が急増したわけです。(しかし同時にアイリンの写真を性的に加工し共有していたペンカフェも自主的に閉鎖したそうなのでそれはよかったとも言える?かも)それが日本のK-POPファンのコミュニティでも話題になった時期がありました。そこで知ったわけです「韓国ではそんな本が出ているのか」と。しかも、「どうもこの本に対して否定的な男性がたくさんいる一方、肯定的なムーブメントも起こっているらしいぞ。」とも。

 

もうこの本について書いたり読んだりするたびに涙が出てくるくらい、この本は私の胸に深く刺さりました。先述したようにこの本には『淡々と』キムジヨンの人生が記してあるだけです。ただそれだけ。他には何もありません。でも私は(私たちは?)きっと彼女の人生、経験、思いに自分の今までを重ねてしまいます。そして今まで「痛くない」と隠してきた思いが吹き出てくるはずです。少なくとも私はそうでした。日本にもこんな小説欲しいですよ。本当に。題名には『82年生まれ、キムジヨンから私たちは何を学ぶか』と書きました。似ているようで違う隣の国、韓国のフェミニズムムーブメントから日本の私たちが学ぶことってたくさんあるはず。冷遇ではなく試作することを選んだ彼女たちは本当にかっこいいです。昨日も韓国からの留学生の人と夜中までフェミニズムについてお話ししていて感じた。

なぜこの本が韓国でも日本でもこのようにベストセラーになったのか、そんなレポートを書いてみたいなあ。

読んでない方は今からでも。もう読んだよ!って方は是非もう一回読んでみてください。きっと何かが見えるはずです。

(スランプとか言いつつ1700文字書くのかよ。と思ったでしょう。最後まで読んでくれた人ありがとう。嬉しいです)