一年経っていたとはな…気付かなかった…
一周年おめでとう!誰かお祝いしてくれませんかね?
いや、もうこうなったら自分達で祝うか!そうしよう!どう?
今回はね、最近の日常の話とかをします。
先月、タラミは久しぶりの南大東島でみんなにチヤホヤしてもらった後に那覇に戻ってきました。
そして実の家に帰りました。
家では特に人を助けることはしていないけれどガッツリ朝・昼・晩と飯を食い、金のために働くことなく毎日きちんと十時間以上の睡眠を確保しています。
食べて、出して、遊んで、寝る。そんな感じです。
そう、そんな幸福な日常の中で事件は起こりました。
流れ去った時間は二度と帰ってこないんだ ドラえもん
暴力変態 三笘スヤ
3月某日 6階
私はご機嫌で本屋をうろついていた。
ここはフロアの殆どが図書で埋め尽くされている聖なる地。
漫画や文具も品揃えがよく、今月で閉店するとは思えない程ゆったりとした時間が流れている。立ち読みする人がずらり。参考書、資格、写真集、漫画。様々なジャンルの本があり、様々なジャンルの人がいる。
文庫本を片手で読みながらメガネをぐいぐい上げる人。宇宙兄弟を探し、探しすぎて疲れたのか店員と客の区別がつかなくなってしまった人、本そっちのけで走り回る小さい人達、ボールペン(ジェットストリーム)の書き心地を試そうと、紙に「あいうえお」と書く人。
〔ここにいる人ん中で、どんぐらいの人がモノ買ってくんやろ・・。あ、画材店、閉店セールで2割引きやけ紙買って帰ろ。〕
そんなことを考えながら物色していた。
その時、見た。いや、気配を感じた。
「様々なジャンルの人達」の間を割ってこちらに向かってくる異様な存在感を
彼は、太っていた。
彼は、白髪だった。
彼は、おっさんだった。
私は、彼を知らなかった。
彼も、私のことを知らなかった(と思いたい)
彼は、鈍重な、それでいて俊敏な動きで一直線に距離をつめにきた。
目が合う。濁った眼だ。
私は瞬時に身をかわした。
おっさんよかったね、ぶつからなかったね。
とはならなかった。
何故か普通にぶつかってきた。なんでやねん。今避けたやん。なんでわざわざ角度変えてぶつかってきた?
そしておっさんは私の目を見つめながら、割と、でかめの声でつぶやいた。
「ごりごり」
ーん?
ー・・ごり・・ごり?
ー・・・えっ?
我に返り、おっさんから距離を置くべく私は走った。その場から逃れた。
そして、心を落ち着かせ、反芻してみた。
「ごりごり」
「ごりごりって・・何?」
私の中に、恐怖と、謎と、疲れが残った。
ごりごりって・・何?
たかが「ご」と「り」を繰り返すだけの言葉なのに、すごく不快な響きに聞こえた。
でもね、あの時感じた恐怖は、体が金縛りにあったような、脚が竦むような力があった。
これが、例えば夜のトンネルとかやったらどうだろう。人気のない公園とかやったらどうだろう。
はたして、「ごりごり」だけですんだだろうか。
完